ビラール・ド・オヌクール(英語表記)Villard de Honnecourt

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ビラール・ド・オヌクール
Villard de Honnecourt

[生]1225頃.ピカルディ
[没]1250頃
13世紀前半に活躍したフランス建築家。ホーセルのシトー会の聖堂建築にたずさわり,のちにカンブレー,ラン,ランス,モー,シャルトルなどの聖堂建築に従事したと伝えられる。スイスハンガリーを訪問し,フランスのゴシック建築技法を伝えた。作品は現存せず,唯一の文献は彼の残したスケッチブック『建築図集』 Livre de Portraiture (1235,パリ国立図書館) で,建築の見取図,細部の構造,柱頭壁面装飾器材,技術,武器,道具類の製法,人物,動物など約 330のスケッチ,覚え書,理論などが記されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア の解説

ビラール・ド・オヌクール

13世紀のフランスの建築家。生没年不詳。ランス,シャルトル等の300余のデッサンテキストによる建築図集(ビブリオテーク・ナシヨナル蔵)で有名。建築細部,彫刻,装飾文様や道具等のデッサンに覚書や研究メモが書きこまれ,中世美術研究の貴重な史料

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android