ピクロロン酸(読み)ピクロロンサン

化学辞典 第2版 「ピクロロン酸」の解説

ピクロロン酸
ピクロロンサン
picrolonic acid

3-methyl-4-nitro-1-(p-nitrophenyl)-5-pyrazolone.C10H8N4O5(264.21).3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロンをニトロ化して製造する.黄色の葉状晶.分解点124 ℃.エタノールベンゼンクロロホルム,水酸化アルカリ水溶液に可溶,水に不溶.有機塩基と結晶性付加物をつくり,アルカリ土類金属と難溶性の塩をつくる.アルカロイド分離カルシウムや金属などの定量分析に用いられる.[CAS 550-74-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピクロロン酸」の意味・わかりやすい解説

ピクロロン酸
ピクロロンさん
picrolonic acid

化学式は C10H8N4O5 。黄色葉状晶,融点 116~117℃。水にわずかに溶け,アルコールに可溶。アルカロイド類の沈殿試薬に用いられる。トリプトファンフェニルアラニンと難溶性の沈殿をつくる。また,カルシウムイオンの検出定量にも用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android