日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ファーガソン(James Fergusson)
ふぁーがそん
James Fergusson
(1808―1886)
イギリスの建築史家。スコットランドのアイルに生まれ、元来はインド藍(あい)の栽培商であった。1829年インドのカルカッタ(現、コルカタ)で商業活動を営み始めてから、遺跡、古代建築物に強い関心をもった。1834~1845年のインド半島全域踏査は、古代インド建築史の本格的な究明として大きな功績を残している。こののちイギリスへ戻り、インドを中心にした東方建築と西洋建築の歴史的な比較研究を展開、数多くの論文、図集を著し、王立アジア協会、王立建築家協会の要職を歴任した。
[村松貞次郎・藤原恵洋]