フィリッポス

精選版 日本国語大辞典 「フィリッポス」の意味・読み・例文・類語

フィリッポス

(Philippos) 二世。マケドニア王(在位前三五九‐前三三六)。アレクサンドロスの父。常備軍の設置金山獲得などを行ない、また神聖戦争に介入してデルフォイの宗教同盟の実権を握る。反マケドニア勢力を撃退、ギリシア諸都市連合との間に対ペルシア軍事同盟を結んで、その軍事最高司令官となり、帝国の基礎を築いた。(前三八二‐前三三六

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デジタル大辞泉 「フィリッポス」の意味・読み・例文・類語

フィリッポス(Philippos)

(2世)[前382~前336]マケドニア王。在位、前359~前336。アレクサンドロス大王の父。前338年、ボイオティア北西部のカイロネイアにおける戦いでギリシャ連合軍を破って全ギリシャを統一。さらにペルシアへの侵攻を企てたが、暗殺された。

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世界大百科事典(旧版)内のフィリッポスの言及

【ギリシア詞華集】より

… 《パラティナ詞華集》はビザンティン時代ににわかに成立したものではなく,実は前1世紀以来,数次にわたるエレゲイア詩集編纂の成果を踏まえていることが,内容分析から明らかとなっている。前70年ころのメレアグロスMeleagros編の《冠》,前40年ころのフィリッポスPhilipposが〈ヘリコンの花を摘み編んだ〉という,やはり同名の《冠》詩集,後6世紀中葉アガティアスAgathiasがコンスタンティノープルで集成した《環》と題するエピグラム集,そしてさらに9世紀コンスタンティノス・ケファラスKōnstantinos Kephalasによって再編集された大詞華集が生まれ,これが《パラティナ詞華集》の祖本となったのである。詞華集に収められた古典期,ヘレニズム期の大詩人たちのエピグラムは,ルネサンス期以降の西欧の詩人たちの範と仰がれ,甚大な影響を及ぼしている。…

※「フィリッポス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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