フェニトロチオン

化学辞典 第2版 「フェニトロチオン」の解説

フェニトロチオン
フェニトロチオン
fenitrothion

O,O-dimethyl-O-(3-methyl-4-nitrophenyl)phosphorothionate.C9H12NO5PS(277.25).スミチオンともいう.代表的な有機リン酸系殺虫剤.O,O-ジメチルチオリン酸クロリドと3-メチル-4-ニトロフェノールとを塩基の存在下で縮合すると得られる.微臭のある黄褐色の液体.沸点140~145 ℃(13.3 Pa).水溶解度14 mg L-1(30 ℃).脂肪族炭化水素以外の有機溶媒に可溶.アルカリに不安定である.イネ果樹,野菜,茶,豆類などの農業用,森林,衛生害虫防除用に国内外で広く用いられている.LD50 1700~1720 mg/kg(ラット経口).[CAS 122-14-5]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェニトロチオン」の意味・わかりやすい解説

フェニトロチオン

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世界大百科事典(旧版)内のフェニトロチオンの言及

【スミチオン】より

…住友化学工業が開発した有機リン酸エステル系殺虫剤の商品名。一般名はMEP,フェニトロチオンfenitrothion。下に示した化学構造からも明らかなように,パラチオンにきわめて類似した構造を有しているが,哺乳類に対する急性毒性(マウス経口)LD50が1336mg/kgと,パラチオンに比べて著しく低いのが特徴である。…

※「フェニトロチオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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