フョードル3世(読み)フョードルさんせい(英語表記)Fëdor III Alekseevich

改訂新版 世界大百科事典 「フョードル3世」の意味・わかりやすい解説

フョードル[3世]
Fyodor Alekseevich
生没年:1661-82

ロシアのロマノフ朝第3代皇帝在位1676-82年。ロシア史では通常,3世をつけず,皇帝フョードルと呼ぶ。皇帝アレクセイ・ミハイロビチの長男。治世中,戸別税の導入による徴税強化(1679),軍制改革,才能功績よりも家柄を尊重して官職につける〈門地制〉の廃止(1682)などの政策がとられた。またトルコウクライナに侵攻したのを機にトルコと戦いを交え(1676-81),ドニエプル川左岸のウクライナを獲得した。彼は病弱で早世したが,ラテン的教養をも身にそなえ,貴族の間にポーランド文化の普及をはかるなど,異母弟ピョートル1世の西欧化政策の先駆をなした。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フョードル3世」の意味・わかりやすい解説

フョードル3世
フョードルさんせい
Fëdor III Alekseevich

[生]1661.6.9. モスクワ
[没]1682.5.7. モスクワ
ロシアのツァーリ (在位 1676~82) 。アレクセイ1世の子として生れたが,病身のため,実際国政母方伯父廷臣が担当した。彼の時代行政や軍制の近代化が行われたが,なかでも門地制の廃止は重要である。

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367日誕生日大事典 「フョードル3世」の解説

フョードル3世

生年月日:1661年6月9日
ロシアの皇帝(在位1676〜82)
1682年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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