日本大百科全書(ニッポニカ) 「フレーム・アップ」の意味・わかりやすい解説 フレーム・アップふれーむあっぷframe‐up 政治的反対者を大衆から孤立させ、弾圧、攻撃の口実とするため一定の既成事実を歪曲(わいきょく)、変造して利用したり、事件を捏造(ねつぞう)することをいう。一般には「でっちあげ」と訳す。政治的対立が激化している場合によく用いられる政治技術で、大衆心理を巧みに操作、利用することによって効果を発揮する。歴史上有名なものに、1933年ドイツ共産党を弾圧するために用いられたナチスによる国会放火事件、フランスのドレフュス事件、アメリカのサッコ‐バンゼッティ事件などがある。日本では、三鷹(みたか)事件や松川事件などがこの種の事件だといわれている。[佐藤信一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例