ブラスバンド

精選版 日本国語大辞典 「ブラスバンド」の意味・読み・例文・類語

ブラス‐バンド

〘名〙 (brass band) 金管楽器主体に、ドラム小太鼓などの打楽器を加えた編成楽団吹奏楽団。〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕
※後裔の街(1946‐47)〈金達寿〉三「青年隊のブラスバンド先頭に『武運長久』とか『聖戦完遂』とかの紙の小旗を手に」

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デジタル大辞泉 「ブラスバンド」の意味・読み・例文・類語

ブラス‐バンド(brass band)

金管楽器を主体に、打楽器などを加えて編成された楽団。吹奏楽団。

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改訂新版 世界大百科事典 「ブラスバンド」の意味・わかりやすい解説

ブラス・バンド
brass band

英語のブラスはシンチュウのことで,〈金管バンド〉(打楽器を含む場合もある)をいう。〈ブラ・バン〉の略称とともに,日本ではしばしば〈吹奏楽団〉の意味に用いられるが,これは誤用である。ブラス・バンドの標準編成は木管を含まないだけでなく,トランペットやフレンチ・ホルンも含まず,サクソルン属と呼ばれる金管楽器を中心に,コルネットトロンボーンで編成されている。すなわち,コルネット(ソプラノを含む)10,フリューゲル・ホルン1,アルト・ホルン3,バリトン・ホルン2,ユーフォニウム2,トロンボーン3,Eバス2,Bバス2,打楽器2の27名からなるが,大・小各種の編成がある。同一種属の楽器による合奏形態であるために,楽器間の音色の融合が楽で,均斉のとれたアンサンブルを特徴としている。

 ブラス・バンドは1844年にサクソフォーンの発明者A.サックスが,作曲家ベルリオーズの力を借りてサクソルン属による合奏団をパリにつくったことに始まる。これは地元フランスでは注目されなかったが,イギリスで家族による金管五重奏団を組んでいたディスティンJohn Distin(1793-1863)が取り入れたところ爆発的な流行をみることとなった。ディスティンはその後楽器製造業に転じ,ブラス・バンドの合奏形態に向くよう楽器に改良を加えていった。イギリスでは現在4000を超える団体があり,各種のコンクールも行われている。イギリス以外ではオーストラリア,ニュージーランド,カナダなどでも盛んである。最近日本にもブラス・バンドが増え,団体間の親睦を目的とした〈ブラス・バンド協議会〉が生まれるまでになった。
吹奏楽
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラスバンド」の意味・わかりやすい解説

ブラスバンド
ぶらすばんど

吹奏楽

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世界大百科事典(旧版)内のブラスバンドの言及

【バンド】より

… 上記の英語あるいはフランス語のbandeは,もともと集団,とくに軍隊のそれを意味していたが,合奏団をこれになぞらえたのは17世紀からで,フランスの〈王の24人の弦楽合奏隊Les vingt‐quatre violons du roi〉が〈グランド・バンドLa grande bande〉と呼ばれ,これにならったイギリスのチャールズ2世の楽団も〈The King’s Private Band〉と呼ばれるようになった。ここではオーケストラに近い意味であったが,イギリスではやがて,バンドという言葉は〈ブラス・バンド〉〈ミリタリー・バンドmilitary band〉に代表されるようになった。ブラス・バンドは金管合奏(打楽器を含む)の意味である。…

※「ブラスバンド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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