日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブーツ(深靴)」の意味・わかりやすい解説
ブーツ(深靴)
ぶーつ
boots
足先から、くるぶしより上までの脚部を覆う深靴の総称。高さ(長さ)はさまざまで、〔1〕くるぶしを覆う程度(アンクル・ブーツ)、〔2〕ふくらはぎ程度(ハーフ・ブーツ)、〔3〕膝(ひざ)まで、〔4〕膝以上、(〔3〕・〔4〕、ロング・ブーツ)に大別できる。履き口は紐(ひも)締め(編上げ)、ボタン、ファスナー、尾錠(びじょう)などで開閉したり、伸縮布のまちを入れたりするが、ゆったりしたデザインのものはなにもつけない。防寒、防水、スポーツ用、一種のおしゃれ用などと、用途もさまざまである。素材はおもに皮革だがゴムもあり、今日では合成皮革もかなり使用されている。ブーツは、古代西アジアや北欧の民族に履かれていたが、西洋では近世から近代に流行し、種々の型が登場した。19世紀なかばまでは男性の履き物であったが、1960年代のミニスカートの流行に伴って、女性のブーツの流行をみ、今日に至っている。
[田中俊子]
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