プラズマ(物理)(読み)プラズマ

百科事典マイペディア 「プラズマ(物理)」の意味・わかりやすい解説

プラズマ(物理)【プラズマ】

正負の電荷をもつ粒子(おもに陽イオンと電子)がほぼ同密度に分布し,したがって全体としてほぼ電気的中性を保つ粒子集団。普通の気体は数万℃以上でほぼ完全に電離しプラズマになる。真空放電の陽光性,高温の炎,電離層,太陽・恒星の内部・外気,星間物質などが例。プラズマは高い導電性をもち,内部でほとんど電位差がなく,特有の疎密振動(プラズマ振動)を生じるなど,気・液・固体物質と異なった物性を示すので,物質の第4の状態ともいわれる。プラズマと電磁場の相互作用を研究するプラズマ物理学や電磁流体力学は,オーロラ・電離層・バンアレン帯や,太陽光球・黒点コロナ・太陽風等の研究に重要。またプラズマの工学的応用として,核融合反応,直接発電,プラズマロケットプラズマジェット加工等がある。
→関連項目アルベーンオーロラ核融合科学研究所自由電子トカマクピンチ効果

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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