ベニコウジカビ(紅麹黴)(読み)ベニコウジカビ(英語表記)Monascus purpureus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ベニコウジカビ(紅麹黴)
ベニコウジカビ
Monascus purpureus

子嚢菌類コウジカビ目ベニコウジカビ科。炭水化物の糖化力が強く,コウジカビと同様に酒の醸造の際,穀類の炭水化物を糖化させるのに用いられている。中国東北,韓国などの紅色の麹子 (麹) ,台湾紅酒 (あんちゅう) の原料紅か (あんか) から分離されている。またこの菌は鮮紅色色素を生じるので中国広東省地方で紅糟 (あんちゅう) と称する染料物質をつくり,食品ことに肉類着色のために輸出していたが,これからも分離できた。菌糸は初め白いが,次第に鮮紅色となるのが著しい特徴である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android