ベネッリ(読み)べねっり(英語表記)Sem Benelli

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベネッリ」の意味・わかりやすい解説

ベネッリ
Benelli, Sem

[生]1877.8.10. プラト
[没]1949.12.18. ゾアーリ
イタリアの劇作家詩人初期にはダンヌンツィオの影響を受けて戯曲を発表したが,『しみ』 Tignola (1908) にいたり,たそがれ派の特徴が明らかになる。その後,歴史や古譚に題材を得て詩劇を書くようになり,代表作『嘲笑饗宴』 La cena delle beffe (09) は大成功を収めた。ほか詩集『時代の子』 Un figlio dei tempi (05) など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベネッリ」の意味・わかりやすい解説

ベネッリ
べねっり
Sem Benelli
(1877―1949)

イタリアの劇作家。市民生活の幻滅を描く『穀象虫(こくぞうむし)』(1908)、歴史に材をとる『プルタルコス仮面』(1908)、『嘲弄(ちょうろう)の宴(うたげ)』(1909)など詩的作風でダンヌンツィオの後継者と目されたが、後年自我と人間の虚飾を描く散文劇『蜘蛛(くも)』(1935)、『象』(1937)、『恐怖』(1947)などが著名である。第二次世界大戦中はファシズムに抗してスイスに亡命した。ほかに詩集『時代の子』(1905)、評論『奴隷』(1946)などがある。

[里居正美]

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