ペブルミル(英語表記)pebble mill

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペブルミル」の意味・わかりやすい解説

ペブルミル
pebble mill

ケイ石その他の岩石粉砕媒体として使用する回転粉砕機。陶磁器やガラス原料などの粉砕産物に少しでも鉄分が混入すると最終製品に着色が生じて,その価値が著しく下がるものがある。このような場合,粉砕媒体として鉄のボールや鉄の棒 (ロッド) を使用する代りに,ケイ石のような,鉄分がなくしかも硬いものが用いられる。そのほか鉄のボールやロッドを節約する目的で,材質が適当で価格が安い岩石を媒体として使用することもある。

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世界大百科事典(旧版)内のペブルミルの言及

【自生粉砕】より

…しかし反面,粉砕結果が鉱石の質や粒度によって左右されやすく,また電力消費がボールミルなどによる粉砕方式に比べて若干多くなる場合がある。 ふつうのボールミルとほぼ同じ形状・構造のミルに粒度調整された塊鉱やケイ石などを粉砕媒体として使用するミルはペブルミルと呼ばれている。ペブルミルは,金属鉱物資源を処理する選鉱工場ばかりでなく,粉砕時の鉄分の混入を嫌う窯業原料の微粉砕にも広く使われてきた。…

【粉砕機】より

…(3)自生粉砕ミルautogenous mill 粉砕媒体としてボールの代りに粉砕原料の塊粒子を利用する粉砕機である。通常のボールミルとほぼ同じ設計のシェルを用いた自生粉砕ミルはペブルミルと呼ばれている。粉砕媒体としての原料粒子は鉄鋼ボールに比べて概して比重が小さいため,ボールよりも大きめの塊を用いるのが普通であるが,それでも十分な粉砕力が得られがたいため,種々の自生粉砕専用の特殊ミルが開発されている。…

※「ペブルミル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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