ホウキモロコシ

改訂新版 世界大百科事典 「ホウキモロコシ」の意味・わかりやすい解説

ホウキモロコシ (箒蜀黍)
broom corn
Sorghum bicolor(L.)Moench var.hoki Ohwi

穂を箒やブラシとして利用するために栽培されるイネ科一年草モロコシの1変種。モロコシは熱帯アフリカ原産で,古くからアフリカ,アジア地域で栽培され,子実を食用飼料に,茎葉を飼料にする。草丈2~4mで,夏に茎の先に穂をつける。穂は,太い軸に節が10ほどあり,その各節から5~6本の枝(一次枝梗)が放射状に出る。さらにそこから枝(二次枝梗)が対に出て,枝分れして(三次枝梗),1穂に数千個の花がつく。この枝梗の長さから,密穂型や開散穂型,箒型(片穂型)などいくつかの型に分けられるが,ホウキモロコシはとくに枝梗が長く,しかも各枝梗の先がそろった長さとなる。ホウキモロコシは世界各地に多くの品種があり,枝梗の長さが1m近くにもなる優良な品種もある。日本では栃木県が主産地で,晩春に種をまき,播種(はしゆ)後70~80日で収穫する。穂の枝梗が硬くもろくならないうちに刈り取り,子実をこき落とした後日陰に干し,これを箒やブラシに加工する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホウキモロコシ」の意味・わかりやすい解説

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