ホシミドロ(星水泥)(読み)ホシミドロ(英語表記)Zygnema

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホシミドロ(星水泥)」の意味・わかりやすい解説

ホシミドロ(星水泥)
ホシミドロ
Zygnema

緑藻類接合藻類ホシミドロ目ホシミドロ科の淡水藻水田湿原のたまり水などに生じる微細な糸状藻。細いものでは直径6~10μm,太いものでは 30~40μmの円筒形細胞が縦に長くつながって糸状になる。各細胞には中央に1核,それをはさんで星状の形をした葉緑体が2個あり,葉緑体のほぼ中央には顕著な核様体がみられる。無性的な細胞が横断的に分裂して糸状体は伸長,増殖する。有性生殖は,相隣の糸状体と各細胞ごとに接合管によって連結し,一方より他方に細胞内容がすべて移行して接合し,その結果楕円状で褐色厚膜に包まれた接合子となる。これは休眠ののちに発芽し,再び糸状体となる。この属には約 100種に及ぶものが記録され,全世界に分布している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android