ホジェン(赫哲)族(読み)ホジェンぞく(英語表記)Hezhen

百科事典マイペディア 「ホジェン(赫哲)族」の意味・わかりやすい解説

ホジェン(赫哲)族【ホジェンぞく】

中国,黒竜江省東部の黒竜江(アムール川)・ウスリー川松花江の間の〈三江平原〉に居住する民族。中国の少数民族のなかで人口がとくに少ない集団の一つで,ロシアナナイ族と同じ民族。言語満州語に近いが,大多数は漢語に通ずる。かつては漁労狩猟生業や,犬ぞりやスキー白樺の樹皮製品で知られたが,最近は近代化政策にともなう変貌が顕著。約4000人(1990)。
→関連項目黒竜江[省]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホジェン(赫哲)族」の意味・わかりやすい解説

ホジェン(赫哲)族
ホジェンぞく
Hezhen

中国とロシアの極東国境周辺に住む少数民族。ロシア側では,かつてはゴルディ Goldiと呼ばれ,現在はナナイ Nanaiと自称する。中国側の人口は約 2970 (1990) 。言語はアルタイ諸語のマンチュー (満州) =ツングース語派南方ツングース語に属する。河川での漁労を生業とし,サケ,マス,チョウザメなどを捕獲するが,河川の凍結する冬期には森林での狩猟も行う。かつては中国,ロシア,日本など広範囲での交易にも従事しており,日本では「山丹人」の名で知られた。熊や虎の崇拝,およびシャーマニズムが信仰上の特徴であったが,現在は衰退している。

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