ホルスト

デジタル大辞泉 「ホルスト」の意味・読み・例文・類語

ホルスト(Gustav Holst)

[1874~1934]英国作曲家。代表作管弦楽組曲惑星」のほか東洋題材とした作品も残している。

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百科事典マイペディア 「ホルスト」の意味・わかりやすい解説

ホルスト

英国の作曲家。イングランド西部チェルトナムでスウェーデン人の家系に生まれる。ロンドンの王立音楽学校に学び,ボーン・ウィリアムズと知り合う。1906年以降生涯にわたりセント・ポール女学校(ロンドン郊外)で音楽主任を務めた。東洋哲学に関心を抱き,インドの古代叙事詩《マハーバーラタ》を題材にした室内オペラ《サービトリー》(1908年,初演1916年),《東洋組曲》(1910年),《日本組曲》(1915年),国際的な評価を得た組曲《惑星》(1916年)などの管弦楽曲のほか,《イエス賛歌》(1917年)をはじめとする合唱曲にも秀作を数多く残した。《吹奏楽のための組曲》第1・2番(1909年,1911年)もこの分野では名高い名曲。娘のイモジェン〔1907-1984〕も指揮者,著述家として知られ,ブリテン主催の〈オールドバラ音楽祭〉などで活動。父やブリテン,またバードパーセルについての著作を残した。

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改訂新版 世界大百科事典 「ホルスト」の意味・わかりやすい解説

ホルスト
Gustav Holst
生没年:1874-1934

イギリスの作曲家。1807年にイギリスへ移住したスウェーデン人一家の子孫である。ロンドンのローヤル音楽カレッジ卒業。1905年同市内ハマースミスのセント・ポール女学校の音楽教師となり,没するまでその地位に甘んじながら作曲にいそしんだ。週日は教えるのに多忙なため,日曜日に登校して終日音楽教室で作曲に没頭した。管弦楽組曲《惑星》(1916)は初演当時から好評を博したが,ステレオ時代になってから爆発的な人気を呼び,レコードばかりでなく演奏会でも盛んに演奏されている。ほかにオペラ《放浪学者》(1934),合唱曲,管弦楽のための《サマセット・ラプソディ》(1907)などがあり,吹奏楽のための《前奏曲とスケルツォ,ハマースミス》(1930)なども親しまれている。ひとり娘のイモジェンImogen H.(1907-84)も父の母校に学び,指揮者・著述家として活躍し,父ホルストに関する優れた著書もある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホルスト」の意味・わかりやすい解説

ホルスト
Horst, Louis

[生]1884.1.12. ミズーリ,カンザスシティー
[没]1964.1.23. ニューヨーク
アメリカの舞踊音楽作曲家,舞踊理論家。アメリカのモダン・ダンスの発展に音楽の側面から寄与した。 1915~25年デニショーン舞踊団の音楽監督を務め,同団から育った M.グラハムソロ・デビュー (1926) から協力して『原始の神秘』 (1931) ,『エル・ペニテンテ』 (1940) などを彼女のために作曲した。 1933~64年雑誌『ダンス・オブザーバー』を刊行。晩年ジュリアード音楽院などでも教鞭をとり,モダン・ダンスの理論教育に尽力した。主著『前古典的舞踊形式』 Pre-Classic Dance Forms (1937) ,『モダン・ダンスの形式』 Modern Dance Forms (1961) 。

ホルスト
Holst, Gustav (Theodore)

[生]1874.9.21. チェルトナム
[没]1934.5.25. ロンドン
イギリスの作曲家。王立音楽院に学び,トロンボーン奏者をつとめたのち,1905年セント・ポール高等女学校の教師となる。ラベルやストラビンスキーの影響を受けた書法で,多数の管弦楽曲,合唱曲を作った。代表作は管弦楽組曲『惑星』 (1918) 。

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ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「ホルスト」の解説

ホルスト

イギリスの作曲家。《惑星》が名高い。音楽一家に生まれ、村のオルガニストとして音楽家としての生活を始めた。20歳になる前にロンドン王立音楽大学に入学し、スタンフォードに師事した。卒業後は、ロンドンにあ ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

世界大百科事典(旧版)内のホルストの言及

【惑星】より

G.ホルストの作曲したオーケストラ用の組曲。作品32。…

※「ホルスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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