ホンホー(紅河)ハニ(哈尼)族イ(彜)族自治州(読み)ホンホーハニぞくイぞく(英語表記)Honghe Hanizu Yizu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ホンホー(紅河)ハニ(哈尼)族イ(彜)族〔自治州〕
ホンホーハニぞくイぞく
Honghe Hanizu Yizu

中国西南地方,ユンナン(雲南)省南部,ベトナムと境を接する自治州。1954年自治州となった。行政中心地はコーチウ(箇旧)市ホン川の上流ユワン(元)江が中央を北西から南東に流れる。高原地域であるが,ユワン江以西はアイラオシャン(哀牢山)山脈が延びて傾斜が比較的急であり,以東はカルスト地形を示し,小盆地が多い。農産物は米,トウモロコシのほかサトウキビ,ナンキンマメ綿花,パイナップル,バナナ,コーヒーなど。地下資源としてはコーチウ市の世界最大といわれるスズ鉱床のほか,カイユワン(開遠)市シヤオロンタン(小竜潭)の石灰石がある。工業はコーチウ市にスズ精錬,化学工業が発達しているほか,機械,製糖,農機具,電池,化学肥料などがある。クンホー(昆河)鉄道と支線のコーピーシー(箇碧石)鉄道が通る。住民はハニ(哈尼)族イ(彝)族,漢族,ミヤオ(苗)族タイ族チワン(壮)族ヤオ(瑤)族ホイ(回)族。約 1300年前から続くアイラオシャン山脈斜面の階段耕作(棚田)が,2013年,ホンホー(紅河)ハニ(哈尼)棚田群の文化的景観として世界遺産の文化遺産に登録された。人口 365万5506(1990)。

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