ボウフウ(防風)(読み)ボウフウ(英語表記)Siler divaricatum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボウフウ(防風)」の意味・わかりやすい解説

ボウフウ(防風)
ボウフウ
Siler divaricatum

セリ科多年草で,アジア東北部の冷温帯に産する。薬用植物として江戸時代に日本へ渡来したが,今日ではほとんど見かけなくなった。種子から発芽して3年目に花茎を出して開花し枯れてしまう。茎の高さは約 1mで多く分枝し,葉は3回羽状に深裂して裂片は細い。質はやや硬く,帯白緑色で,全体に香気がある。夏から秋にかけて,セリに似た白色の小花を多数散形花序につける。2年目の植物の根を掘取り,乾燥したものを防風という。漢方風邪の薬として用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android