ボマルツォ庭園(読み)ボマルツォていえん

改訂新版 世界大百科事典 「ボマルツォ庭園」の意味・わかりやすい解説

ボマルツォ庭園 (ボマルツォていえん)

ローマの北60kmの小邑ボマルツォBomarzoに,領主ピエルフランチェスコ・オルシーニによって16世紀半ばに営まれた庭園廃園となって久しく,1950年代に発掘が行われて初めて全貌が知られた。怪奇な幻想にみちた特異な彫像群によって有名だが,これはおそらく主庭園の部分が失われ,付属する叢林ボスコ)の部分のみが残ったのであろう。しかしオルシーニが〈聖なる森sacro bosco〉と呼ぶこの部分をなにより重視していたらしいのは,残された書簡碑銘に明らかである。残存史料に乏しく,作者主題,建設経緯など不明の点が多い。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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