ボンテンペッリ(読み)ぼんてんぺっり(英語表記)Massimo Bontempelli

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボンテンペッリ」の意味・わかりやすい解説

ボンテンペッリ
ぼんてんぺっり
Massimo Bontempelli
(1878―1960)

イタリアの小説家、劇作家コモに生まれる。初めはジャーナリスト、後に作家生活に入り、一時、未来派のグループに加わったこともある。1926年にマラパルテとともに雑誌『ノベチェント』を創刊、新しい文学運動の旗頭となる。作風はあくまで都会的で、空想ナンセンスユーモアの交錯する底に皮肉な人生哲学が隠れている。長編小説に『最後のイブ』(1923)、『二人の母を持つ息子』(1929)、『アドリアとその息子たちの生と死』(1930)、短編集に『わが夢の女』(1925)、『太陽の中の女』(1928)、戯曲に『われらの女神』(1925)などがある。

[磯辺馨次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボンテンペッリ」の意味・わかりやすい解説

ボンテンペッリ
Bontempelli, Massimo

[生]1878.5.12. コモ
[没]1960.7.21. ローマ
イタリアの小説家,詩人。 G.カルドゥッチ新古典主義の影響を受け,最初,詩や短編小説を発表した。第1次世界大戦中,未来主義に接して,伝統破砕を掲げ,ノベチェンティズモ (20世紀主義) を唱え,マラパルテと雑誌『ノベチェント』 Novecentoを創刊,1930年代モダニズム文学運動の主導者になった。第2次世界大戦中から文学活動をやめ,不遇のうちに没した。主著『最後のエバ』 Eva ultima (1923) ,『2人の母をもつ子』 Il figlio di due madri (29) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android