ポルロ(読み)Porro,Giovanni Batista

朝日日本歴史人物事典 「ポルロ」の解説

ポルロ

没年:寛永18頃(1641)
生年:1575
江戸前期に来日したイタリア宣教師,転びバテレン。ミラノ出身のイエズス会士。慶長10(1605)年来日し元和1(1615)年から播磨(兵庫県)を拠点中国,四国布教を担当。寛永3(1626)年本州全域を管轄する上地方の上長となり翌年春までには東北に転じた。島原の乱後の同15年幕命を奉じて伊達氏領内で厳重な大捜索が行われた際,病気の彼は奉行所出頭し翌年江戸送りとなった。大目付井上政重による逆吊しの拷問のため転び,棄教した。<参考文献>H.チースリク「セミナリヨの教師達」(『キリシタン研究』11号),五野井隆史「元和3年,イエズス会士ポーロの中国・四国布教について」(箭内健次編『鎖国日本と国際交流』)

(五野井隆史)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ポルロ」の解説

ポルロ Porro, Giovanni Battista

1576-1639 イタリアの宣教師。
1576年5月7日生まれ。イエズス会士。慶長10年(1605)来日。播磨(はりま)(兵庫県)を拠点に中国・四国・東北地方の布教にあたる。寛永15年仙台地方でのキリシタン大捜索のとき,奉行所に出頭。江戸へおくられ,大目付井上政重の拷問をうけて棄教した。寛永16年死去。63歳。ミラノ出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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