日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポンド(質量の単位)」の意味・わかりやすい解説
ポンド(質量の単位)
ぽんど
pound
ヤード・ポンド法単位系の質量の単位で、基本単位。記号はlb。大きさは国によりわずかずつ異なっていたが、1959年、アングロサクソン系諸国の協定によって、1ポンドは0.45359237キログラム(国際ポンド)に統一された。記号はポンド相当単位の古名libraからきている。日本の1ポンドは計量法施行法によって0.45359243キログラムとされていたが、これは1909年(明治42)ヤード・ポンド法の使用を認めたとき、アメリカの値をとったままになっていたからである。計量単位令の改正によって、1993年(平成5)より国際ポンドに変更された。
イギリスには古くから2種のポンドがあり、一つは7000グレーンの常用ポンドavoirdupois poundで、もう一つは貴金属や宝石用の5760グレーンのトロイポンドtroy poundで、日本では「金衡」と書かれる。1879年、イギリスは常用ポンド一本立てにしてトロイポンドを廃止したが、アメリカではなお公定されており、国際市場ではこの12分の1のトロイオンスが金銀の取引に広く用いられている。
[小泉袈裟勝]
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