マキノセンニュウ(読み)まきのせんにゅう(英語表記)lanceolated grasshopper warbler

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マキノセンニュウ」の意味・わかりやすい解説

マキノセンニュウ
まきのせんにゅう / 牧野潜入
lanceolated grasshopper warbler
[学] Locustella lanceolata

鳥綱スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科の鳥。エニセイ川より東のアジアに広く繁殖分布し、樺太(からふと)(サハリン)、南千島、北海道の平地草原でも繁殖する。冬はインドシナ半島マレー半島スマトラ島ボルネオ島などへ渡る。全長約12センチメートル。上面は、黒く細かい縦斑(じゅうはん)のある褐色。胸から腹は汚白色で、わきは淡褐色地に黒い縦斑がある。つねに草むらの中に潜み、姿をみせることはまれであるが、繁殖期にはチリリリと聞こえる高い周波数の声でさえずる。

[竹下信雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のマキノセンニュウの言及

【センニュウ(仙入)】より

…どの種も全体に褐色のじみな羽色をしていて,外観はウグイスやヨシキリに似ている。この属はユーラシア大陸に広く分布し,日本ではエゾセンニュウL.fasciolata(イラスト),シマセンニュウL.ochotensis(イラスト),マキノセンニュウL.lanceolata(イラスト),ウチヤマセンニュウL.pleskeiの4種が生息し,シベリアセンニュウL.certhiolaが迷鳥としての記録がある。このうちウチヤマセンニュウは北海道と伊豆諸島や九州の離島で,他の3種は北海道だけで繁殖する。…

※「マキノセンニュウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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