マクデブルク大司教領(読み)マクデブルクだいしきょうりょう(英語表記)Erzbistum Magdeburg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マクデブルク大司教領」の意味・わかりやすい解説

マクデブルク大司教領
マクデブルクだいしきょうりょう
Erzbistum Magdeburg

神聖ローマ帝国の東北部,エルベ川の中流域に形成されたドイツの教会諸侯領。初代皇帝オットー1世 (大帝)が,スラブ人への宣教の拠点として 962年に設けた大司教座から起った。 12~13世紀にはマクデブルク市が遠隔地商業でめざましく発展し,大司教はドイツ人の東方植民で大きな役割を演じた。 1524年マクデブルク市が宗教改革を行うと,まもなく大司教領もルター派の管長によって統治されるにいたったが,三十年戦争では J.ティリーの皇帝軍によって市が徹底的に破壊された。ウェストファリア講和に基づき,ブランデンブルク選帝侯が 1680年に旧マクデブルク司教領を合せ,ブランデンブルグ選帝侯領に帰属した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android