マネキグモ(読み)まねきぐも

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マネキグモ」の意味・わかりやすい解説

マネキグモ
Miagrammopes orientalis

クモ綱クモ目ウズグモ科。雌の体長 1cm,雄は 0.5cm程度。体は灰褐色で,円筒形腹部には数対の淡色斑がある。第1歩脚が著しく長く,次いで第4,2,3歩脚の順に長い。長い第1歩脚を動かして歩行する様子が人を招いているように見えるのでその名がある。山地低木や草の間に簡単な条網を張る。本州四国九州沖縄に分布するが,擬態が巧みなため目につきにくい。 (→クモ類 )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マネキグモ」の意味・わかりやすい解説

マネキグモ
まねきぐも / 招蜘蛛
[学] Myagrammopes orientalis

節足動物門クモ形綱真正クモ目ウズグモ科に属するクモ。山地に普通にみられる褐色の細長いクモ。体長14ミリ前後で脚(あし)を伸ばすと、この2倍ぐらいの長さになる。3、4本の糸の条(すじ)網を張る。糸にかかって歩くようすが人を招いているようにみえるのでこの名がある。枝先にぶら下がっていると折れた木の枝のようにみえる。多くのクモの目は8個(少数のものは6個)であるが、本種は唯一の四眼のクモである。

[八木沼健夫]

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