マリアラーハ修道院(読み)マリアラーハしゅうどういん(英語表記)Maria Laach

改訂新版 世界大百科事典 「マリアラーハ修道院」の意味・わかりやすい解説

マリア・ラーハ修道院 (マリアラーハしゅうどういん)
Maria Laach

ドイツ西部,コブレンツの北西,ラーハ湖畔にあるベネディクト会修道院。1093年創設。有名な付属教会は大部分が12世紀の造営になるロマネスク様式のもの。二重内陣の3廊式バシリカで,ライン川上流のシュパイヤーマインツのいわゆる〈カイザードーム〉を思わせる。2基の交差部塔と,これを補佐する4基の小塔とが,小柄な堂宇に堂々たる威風を与える。凝灰岩による明るい壁体部と,これを枠づける玄武岩片蓋柱アーチ列のコントラストが絶妙である。西正面のアトリウムは13世紀のもので,内庭に開いた回廊のアーチや西正面玄関を柱頭が飾る。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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