マリス(英語表記)Mullis, Kary

デジタル大辞泉 「マリス」の意味・読み・例文・類語

マリス(malice)

悪意敵意害意

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マリス」の意味・わかりやすい解説

マリス
Mullis, Kary

[生]1944.12.28. ノースカロライナ,ルノアール
[没]2019.8.7. カリフォルニア,ニューポートビーチ
アメリカ合衆国の生化学者。フルネーム Kary Banks Mullis。1973年カリフォルニア大学バークリー校で博士号を取得後,いくつかの大学の研究員を経験。1979年バイオテクノロジー企業シータスに入社。1986~88年カリフォルニア州サンディエゴにあるザイトロニクスの分子生物学部で部長職についた。その後はフリーランスのコンサルタント業を営む。1983年,特定のデオキシリボ核酸 DNA断片を短時間で大量にコピーする PCR(複製連鎖反応)法を開発し 1985年に発表。PCR法とは,コピーしたい 2本鎖の DNA断片に熱を加えて分離し,それぞれの両端プライマー(合成された 1本鎖の DNA小断片)を結合させて 2種類の鋳型 DNAをつくり,ここで酵素 DNAポリメラーゼを用いて鋳型鎖をコピーし,目的の DNAを組み立てるというものである。これを繰り返すことにより目的の DNAは指数関数的に増産できることになった。PCR法は医学診断分野はもとよりヒトゲノム解析計画にも利用された。1993年マイケル・スミスとともにノーベル化学賞(→ノーベル賞)を受賞

マリス
Maris, Roger

[生]1934.9.10. ミネソタ,ヒビング
[没]1985.12.14. テキサス,ヒューストン
アメリカ合衆国のプロ野球選手。本名 Roger Eugene Maris。 1957年大リーグのクリーブランド・インディアンズに入団。 1960~66年ニューヨーク・ヤンキーズに所属。 1961年ベーブ・ルースの記録を抜き,年間本塁打数 61本の偉業を達成したが,マリスの年間試合数 162に対し,ルースの 1927年の記録 (60本) は 154試合時代のものだったことから,当時のコミッショナーにより記録更新は認められなかった。マリスの記録は 1998年にマーク・マグワイアサミー・ソーサに破られるまで大リーグ最多だった。強打者であると同時に卓越した守備力をもち,1960,1961年アメリカンリーグの最優秀選手 MVPに輝いた。 1967~68年にセントルイス・カーディナルズでプレーし,通算 275本塁打の記録を残して引退

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化学辞典 第2版 「マリス」の解説

マリス
マリス
Mullis, Kary Banks

アメリカの生化学者.1966年ジョージア工科大学卒業.1973年カリフォルニア大学バークレー校で生化学の学位を取得した後,カンザス大学研究員などを経て,1979年シータス社に入社.1983年DNAを指数関数的に増幅するPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法の概念を思いつき,2年後には実用化に成功した.現在では,生命科学の基礎研究から法医学まで幅広く利用されている.この業績で,1993年ノーベル化学賞を受賞.1986年シータス社を退社して,ザイトロニクス社分子生物学部長に就任.さらに2年後には独立し,企業コンサルタントなどをしている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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