マレーバク(読み)まれーばく(英語表記)Tapirus indicus; Malayan tapir

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マレーバク」の意味・わかりやすい解説

マレーバク
まれーばく
Malayan tapir
[学] Tapirus indicus

哺乳(ほにゅう)綱奇蹄(きてい)目バク科の動物カンボジアミャンマータイマレー半島近くの島、スマトラ島に分布する。アジア産のバクはこの1種のみである。体長2.5メートル、体重340キログラム(500キログラム以上になるともいわれる)。体色は、白と黒に鮮やかに二分されている。

[祖谷勝紀]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マレーバク」の意味・わかりやすい解説

マレーバク
Tapirus indicus; Malayan tapir

奇蹄目バク科。体長 2.5m,体高 1.2m内外,尾は短く 10cmぐらいである。鼻が上唇とともにやや長く伸びている。体の前半分と四肢は黒褐色,他の部分は灰白色で,幼獣では体に白黒の縦縞模様がある。蹄 (ひづめ) は前肢に4,後肢に3個ある。夜行性。水辺近くの森林に生活し,敵などに襲われると水中に逃げる。水草など植物質を食べる。ミャンマー,マレー半島,スマトラ島などに分布する。

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世界大百科事典(旧版)内のマレーバクの言及

【バク(獏)】より

…奇蹄目バク科バク属に属する4種の哺乳類の総称。ブラジルバク(アメリカバク)Tapirus terrestris,ベアードバクT.bairdi,ヤマバクT.pinchaqueの3種が南アメリカ,中央アメリカ,メキシコに,マレーバクT.indicus(イラスト)がミャンマー,タイ,マレー半島,スマトラ島に分布する。体長180~250cm,尾長5~10cm,体重225~300kg。…

※「マレーバク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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