ミアロリティック組織(読み)ミアロリティックそしき(英語表記)miarolitic texture

岩石学辞典 「ミアロリティック組織」の解説

ミアロリティック組織

深成岩半深成岩の中の小さな不規則な形状の空洞の中に,周囲の岩石を構成する鉱物の半自形または自形の結晶が突出している組織.一般に斜長石が多く,稀に副成分を伴うことがある.これらの結晶は普通は岩石の主な成分のものよりも大きい[Fournet : 1845, Rosenbusch : 1897, Hatch, et al. : 1949, Bowes : 1989].イタリア・アルプスのバベノ(Baveno)近くの晶洞をもつ花崗岩はミアロロ(miarolo)として知られており,名称はこれからきているらしい.ちなみにイタリア語のミグリオ(miglio)は穀物のミレット(millet)で黍,粟,玉蜀黍のことである.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android