ミズバショウ(水芭蕉)(読み)ミズバショウ(英語表記)Lysichiton camtschatcense var. japonicum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミズバショウ(水芭蕉)」の意味・わかりやすい解説

ミズバショウ(水芭蕉)
ミズバショウ
Lysichiton camtschatcense var. japonicum

サトイモ科多年草。本州中部以北の日本,サハリン,シベリア東部,千島,カムチャツカの寒帯から温帯に分布し,山地湿原に生える。地下茎は太く横にはい,じょうぶなひげ根を多数出す。葉は花が終ったあと花茎の側方に出て大型の長楕円ないし長楕円状披針形,全縁で葉柄は長く,淡緑色である。これをバショウの葉に見立ててこの名がある。5~7月に,雪がとけた直後に花茎の上部に1個の円柱形の肉穂花序をなして多数の花がつく。花序全体が白色の大型の仏炎包で包まれる。花は淡緑色で花被4枚,おしべ4本,めしべ1本がある。果実は液果で,花軸を埋めてつき,中に2個の種子がある。

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