ミゾコウジュ(読み)みぞこうじゅ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミゾコウジュ」の意味・わかりやすい解説

ミゾコウジュ
みぞこうじゅ / 溝香薷
[学] Salvia plebeia R.Br.

シソ科(APG分類:シソ科)の越年草。ユキミソウともいう。冬には長楕円(ちょうだえん)形のロゼット葉がある。茎は四角形で直立し、高さ30~70センチメートル。葉は短い柄があって対生し、長さ3~6センチメートル、脈の部分がへこんでしわがあるようにみえる。春、茎や枝の先に花穂をつくり、淡紫色の小さな唇形花を開く。本州から沖縄県、および中国、東南アジアオーストラリアインドに広く分布する。低地道端や畑に生えるが、近年は開発によって非常に少なくなった。

村田 源 2021年9月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミゾコウジュ」の意味・わかりやすい解説

ミゾコウジュ
Salvia plebeia

シソ科の越年草。アジアの暖温帯から熱帯,さらにオーストラリアにかけて広い分布をもつ。北海道を除く日本全域のやや湿った路傍などに生える。冬は根出葉が大型のロゼットをつくり,この根出葉は花期には枯れる。茎葉は短柄があり,長さ3~6cmの長楕円形で細毛が生え,上面には皺がある。5~6月に,上部葉腋茎頂に花穂を出し,淡紫色の唇形花を数段につけ,シソの花に似ている。個々の花は小さな唇形で長さ4~5mmである。

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