ミツガシワ(三槲)(読み)ミツガシワ(英語表記)Menyanthes trifoliata; buckbean

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミツガシワ(三槲)」の意味・わかりやすい解説

ミツガシワ(三槲)
ミツガシワ
Menyanthes trifoliata; buckbean

ミツガシワ科の水生の多年草。北半球の温帯から寒帯に広く分布し,寒地や高地の沼や水辺に生えるが,ときには暖温帯のところどころに残存植物として隔離分布する。地下茎は太く,横にはい,緑色である。葉は三出複葉で長柄をもち,葉柄基部は鞘状になる。小葉は長さ 4~8cmの卵形楕円形で柄はなく,やや厚質で縁に鈍鋸歯がある。夏に,葉間から花茎を出し,総状花序をなして白色,またはまれに淡紫色の星形の花を多数つける。萼の先端は五深裂し,花冠は径 1cmあまりで 五裂し裂片の内側に白毛を密生する。5本のおしべと 1本のめしべがある。果実は球形蒴果で,種子は扁球形で光沢がある。葉は健胃剤,解熱剤として利用される。

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