日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ミュラー(ドイツの詩人 Wilhelm Müller)
みゅらー
Wilhelm Müller
(1794―1827)
ドイツの詩人。ベルリン大学で学んだのち、生地デッサウで高校教師を勤めながら詩作、翻訳などの文学活動に従事した。『旅する角笛(つのぶえ)吹きの遺稿詩集』(1820~24)に収められた民謡調の叙情詩のうち、『美しい水車屋の娘』と『冬の旅』はシューベルトの作曲で知られる。ギリシア独立戦争に共感して書いた『ギリシア人の歌』(1821~26)もある。ほかに旅行記やエッセイなども多い。
[石井不二雄]
『W・ミュラー、J・W・ゲーテ他著、瀧崎安之助編訳『ドイツ・リート詞華選』(1983・新地書房)』