ムサシアブミ(武蔵鐙)(読み)ムサシアブミ(英語表記)Arisaema ringens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムサシアブミ(武蔵鐙)」の意味・わかりやすい解説

ムサシアブミ(武蔵鐙)
ムサシアブミ
Arisaema ringens

サトイモ科多年草。関東地方以西のおもに海岸近くの林下に生える。地下にある球茎は扁球形で,その上部から多数のひげ根を出し,少数の子芋がつく。2~3枚の鱗片葉と大型の葉を2枚つける。葉身は3小葉から成り,小葉は菱形に近い広卵形で先端は急にとがって尾状に伸びる。上面は鮮緑色,下面は白色を帯びる。春に,1個の肉穂花序を出す。仏炎包の上部は特徴あるあぶみ形をなし,中部より下は筒状で耳の部分がよく発達している。雌雄異株和名は仏炎包の形が,昔,武蔵国でつくられたあぶみに似ているため。

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