メイプルソープ

百科事典マイペディア 「メイプルソープ」の意味・わかりやすい解説

メイプルソープ

米国の写真家。ニューヨーク生れ。ブルックリンのプラット・インスティテュートで美術を学ぶ。1965年ころからアンダーグラウンドフィルムを制作。1970年代に入り写真,コラージュなどを始める。その後ニューヨークに生きた有名無名の人物,女性や男性の裸体,オブジェ,花,そして性器などを,緻密な構図と計算されたライティングで撮影。その仕事は,写真界のみならず美術界でも話題を呼び,ニューヨークが生んだアーティストとして1980年代の寵児となった。エイズであることを公表,生前に設立されたメイプルソープ財団は,エイズの治療研究と芸術への援助を目的として没後も運営されている。写真集に《ロバート・メイプルソープ・フォトグラフス》(1978年),《レイディー――リサ・ライオン》(1983年),《ブラック・ブック》(1986年)ほか多数。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メイプルソープ」の意味・わかりやすい解説

メイプルソープ
Mapplethorpe,Robert

[生]1946.11.4. ニューヨーク
[没]1989.3.9. ニューヨーク
アメリカの写真家。 1963~70年ブラット・インスティチュートで美術を学び,初めコラージュや彫刻を制作したが,72年ポラロイドによる写真撮影を始めた。 76年初個展「ポラロイド」を開き,写真家として独立セルフポートレートをはじめ,黒人,花などを厳密な造型性に基づいて撮り,情感を排した写真で注目を浴びた。作品集にポートレートを集めた『ある人々』 (1985) ,黒人のヌードによる『ブラック・ブック』 (86) などがある。エイズで死去

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