マリーバードランド(英語表記)Marie Byrd Land

デジタル大辞泉 「マリーバードランド」の意味・読み・例文・類語

マリーバード‐ランド(Marie Byrd Land)

南極大陸の西経90度から150度にかけての地域名称。西をロス棚氷、東をエルズワースランドと接する。1929年、米国リチャードバードが同地域を探検した。どの国家領有を主張していない無主地として知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「マリーバードランド」の意味・わかりやすい解説

マリー・バード・ランド
Marie Byrd Land

南極の南緯80°,西経120°を中心とした西南極大陸の一部。北は太平洋に接し,西はロス棚氷とロス海に,東はロス棚氷の最南部とエイツ海岸を結ぶ線で区切られている。1929年アメリカのR.E.バードによって探査され,妻の名がつけられた。太平洋岸に山群がある以外は,高度1000~1500mの氷床域で,基盤の大部分は海水面下にある。国際地球観測年の観測のためアメリカ隊は57年1月1日上記の地点バード基地を建設した。同基地を中心として越冬観測やマリー・バード・ランドの雪氷・地学調査が進められた。68年には同基地で基盤に達する2164mの氷層掘削を行って,氷床コアから過去の気候に関する多く知見を得た。現在バード基地は積雪のため埋没し,付近に航空機の給油のための夏基地があるにすぎない。73年,ソ連(現,ロシア)は海岸の南緯74°42′,西経136°51′に越冬基地ルースカヤを設け,約10名の隊員で維持している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マリーバードランド」の意味・わかりやすい解説

マリーバードランド
Marie Byrd Land

南極大陸ロス棚氷東側,西経158°から 110°付近までの地域。エグゼクティブコミッティー山脈など多くの火山分布。この地域の一部を含め多くの探検を行なったアメリカ南極探検隊のリチャード・E.バードの妻の名にちなんで命名

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