モダマ(藻玉)(読み)モダマ(英語表記)Entada phaseoloides; sea bean

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モダマ(藻玉)」の意味・わかりやすい解説

モダマ(藻玉)
モダマ
Entada phaseoloides; sea bean

マメ科の大型の常緑つる植物。屋久島以南のアジアや太平洋諸島の海岸林中に生える。幹は直径 30cmに達するものがある。葉は互生し,2回偶数羽状複葉で長さ 20~30cmになり,2対ある羽片にはさらに各2対の小葉が対生するので,計 16枚の小葉をもつ。葉軸の先端は長く伸びてふたまたに分れた巻きひげとなる。春,腋生の細長い穂状花序を出し,黄緑色の小花を密生する。花には柄がなく,長さ 6mm内外,5個の花弁はへら形をしていて蝶形花にはならない。莢 (豆果) は大型で木質暗褐色光沢があり,長さ 1m以上,幅 10cmにも達して曲り,種子ごとにくびれがある。種子は直径5~7cmもの平たい円板状で,美しい褐色の光沢があるので細工物や装飾品に利用される。長期間海上に漂流しても発芽力があり,海流によって分布する。

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