モナリザ(英語表記)〈イタリア〉Monna Lisa

デジタル大辞泉 「モナリザ」の意味・読み・例文・類語

モナ‐リザ(〈イタリア〉Monna Lisa)

《リザ夫人の意》レオナルド=ダ=ビンチ作の女性肖像画。板に油彩。縦77センチ、横53センチ。神秘的な微笑で有名。ルーブル美術館蔵。ラ=ジョコンダ

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精選版 日本国語大辞典 「モナリザ」の意味・読み・例文・類語

モナ‐リザ

(Monna Lisa Lisa はエリザベッタの愛称。「リザ夫人」の意) イタリア‐ルネサンス期の絵画作品題名レオナルド=ダ=ビンチ作。フランチェスコ=デル=ジョコンドの夫人エリザベッタの肖像画。「ラ=ジョコンダ」とも呼ばれる。パリのルーブル美術館蔵。

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改訂新版 世界大百科事典 「モナリザ」の意味・わかりやすい解説

モナ・リザ
Monna Lisa

レオナルド・ダ・ビンチの代表作。イタリア盛期ルネサンス様式の一頂点をなすばかりでなく,西洋古典絵画のシンボルともみなされる。縦77cm×横53cm,板に油彩。ルーブル美術館蔵。制作年は不詳であるが1503-10年ころと推定される。画面前景には,胸壁の前に,黒い服とベールをまとった半身の若い婦人(中年とも見える)がやや斜向きで肘(ひじ)掛けいすにすわり,その中性的な表情には多義的で謎めいた微笑がたたえられている。背景には,無限の奥行きを感じさせる想像的な山岳風景が,レオナルド特有の微妙きわまりないスフマート(ぼかし)の技法で描かれている。モナ・リザ(〈モナ〉は貴婦人敬称)の呼称は,この絵のモデルがフィレンツェの貴族フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻リザであるとするバザーリの記述に基づく(このため〈ラ・ジョコンダLa Gioconda〉とも呼ばれる)。モデルについては種々の異説(イザベラ・デステ説,コスタンツァ・ダバロス説,女装の男性説など)があるが,この神秘的な女性のイメージが単なる肖像=個別像でないことは明らかである。つまり,ここでは,個別的特性は限りなく捨象・超越され,あるいは複合化・重層化されて,新しい生命的イコンともいうべき普遍的女性像が生み出されているといえる。レオナルドはこの作品を最後まで手離さず,晩年を過ごしたフランスのクルー城に携行したと伝えられる。彼の死後,フランソア1世(フォンテンブロー宮殿)の所有になり,ベルサイユ宮殿などを経て1804年にルーブル宮殿に入った。1911年に盗難にあうが,2年後イタリアで無事に発見される。海外不出であったが,1963年にアメリカで,74年に日本で展覧された。
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デジタル大辞泉プラス 「モナリザ」の解説

モナリザ〔筆記具〕

イタリア、スティピュラ社の万年筆の商品名。レオナルド・ダ・ビンチの「モナリザ」をイメージ。エナメル仕上げ。

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世界大百科事典(旧版)内のモナリザの言及

【レオナルド・ダ・ビンチ】より

…またこの両作はマニエリスムの発生に多大の刺激を与えた。同じころ,《モナ・リザ》および失われた《レダ》を描いた(《モナ・リザ》には異説あり)。この《モナ・リザ》についてバザーリは,フィレンツェ市民の妻ジョコンダの肖像であると注解したが,今日に至るまでそのモデルは特定されていない。…

※「モナリザ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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