ヤブタバコ(藪煙草)(読み)ヤブタバコ(英語表記)Carpesium abrotanoides

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤブタバコ(藪煙草)」の意味・わかりやすい解説

ヤブタバコ(藪煙草)
ヤブタバコ
Carpesium abrotanoides

キク科の越年草。日本全土をはじめ東アジアの温帯に分布し,山野の林地に普通に生える。茎は高さ 50~100cmとなり,上部有毛で一見二叉分枝状に枝を出す。葉は帯白緑色で毛深く,根出葉は花時になくなる。茎葉は長楕円形,下面に腺点がある。9~11月にかけて,葉腋に無柄の頭花を1個ずつ下向きにつける。総包片は鱗状に重なり,全体は鐘形である。花冠は黄色で,外周に雌性花,中央に両性花がある。痩果は黒褐色で先端に小さいとげがあり,粘液を出して一種独特の臭気がある。葉のしぼり汁は傷にきき,根や種子薬用にする。

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