ヨーロッパ航路同盟(読み)ヨーロッパこうろどうめい(英語表記)Far Eastern Freight Conference; FEFC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨーロッパ航路同盟」の意味・わかりやすい解説

ヨーロッパ航路同盟
ヨーロッパこうろどうめい
Far Eastern Freight Conference; FEFC

ヨーロッパ-極東間の往復航路の運賃同盟で,日本を含めた極東諸港積揚同盟が包含される。正式名は極東運賃同盟ヨーロッパ運賃同盟ともいう。 1879年に往航 (ヨーロッパ→極東) が,96年に復航 (極東→ヨーロッパ) が成立。世界の運賃同盟のなかで最も閉鎖的で排他性の強い同盟として知られているが,発展途上国の強い突上げによって往年のきびしい加入制限は緩和され,韓国,フィリピン,スペイン,エジプトシンガポール,マレーシア,タイなどでは,それぞれ1~2社の加盟が実現されている。また,加盟船主間の競争制限や利害調整に関しても,積地各国の独占禁止法の規定の範囲で行なっている。極東のうち,日本だけを切り離したものを日本・ヨーロッパ復航運賃同盟,ヨーロッパ・日本往航運賃同盟といってきた。日本郵船大阪商船三井船舶川崎汽船の日本系3社が加盟している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android