ラエチア(英語表記)Raetia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラエチア」の意味・わかりやすい解説

ラエチア
Raetia

古代ローマの属州。現在のチロルバイエルンスイスを含む。ケルト系のラエチ人がいたのでこの名がついた。前 15年チベリウス帝のとき属州となり,ガリア総督支配を受けた。のち独立の総督がおかれ,アウグスタ・ウィンデリコルム (現アウクスブルク) が首都となった。小さい州ながら交通の要衝にあたるためきわめて重視された。4世紀には2つに分割されたが,次第にアラマンニ族侵入を受け,5世紀末にはアルプス地方を除いて彼らの支配下に入った。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android