ラクロス・レーダ偵察衛星(読み)ラクロス・レーダていさつえいせい(英語表記)Lacrosse radar reconaissance satellite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ラクロス・レーダ偵察衛星
ラクロス・レーダていさつえいせい
Lacrosse radar reconaissance satellite

アメリカが 1988年 12月にスペースシャトルアトランティス』を使って打上げた初のレーダ偵察衛星。当初ワルシャワ条約機構軍部隊を偵察するために開発された。KH偵察衛星解像力にすぐれるものの,テレビ・カメラを使っているため雲があると偵察不能となる。その点,合成開口レーダを搭載するラクロス衛星は天候を問わず,夜間でも偵察可能である。解像力は 1m程度といわれる。レーダ・アンテナとレーダ送信機に大量の電力を供給するために全長 50m近い太陽電池パネルを必要とする。ラクロス衛星と KH衛星を組合せることにより 24時間の全天候偵察が可能となる。重量約 14.5t。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android