ラッカセイ(落花生)(読み)ラッカセイ

百科事典マイペディア 「ラッカセイ(落花生)」の意味・わかりやすい解説

ラッカセイ(落花生)【ラッカセイ】

ナンキンマメ,ジマメ,ピーナッツなどとも。ブラジル原産のマメ科の一年草。茎の長さは30〜55cmで,草状は直立型,匍匐(ほふく)型,中間型とある。葉は長卵形の4小葉からなる羽状複葉で睡眠運動をする。夏,基部に近い葉腋に黄色の蝶(ちょう)形花をつける。受精後,子房柄は伸長して地中に入り,2〜3個の種子を含む不整形繭形の莢果(きょうか)を形成する。種子は油脂とタンパク質に富み,いり豆,ピーナッツバター,ピーナッツクリーム,菓子の原料とし,油はラッカセイ油として利用。また茎葉を飼料とする。千葉,茨城,栃木などの各県が主産地。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラッカセイ(落花生)」の意味・わかりやすい解説

ラッカセイ(落花生)
ラッカセイ
Arachis hypogaea; peanut

マメ科の一年草で,南アメリカ原産。別名ナンキンマメ (南京豆) ,ピーナッツ。茎は基部から分枝し,なかば地面をはう。葉は互生し2対の小葉から成り偶数羽状複葉で,暗所では小葉は閉じる。夏に,葉のつけ根に黄色の蝶形花をつけ,花後子房柄が伸びて地中に入り,地中で莢が肥大する。この性質から落花生の名がつけられた。莢は網条の凹凸のある多肉質,熟すると乾燥して硬い殼となる。種子は普通1つの殼に2個でき,紅褐色の薄い種皮に包まれ,多くの油と蛋白質を含む。炒って食用とするほか,ピーナッツバター,ピーナッツオイルなどをつくる重要な農作物である。

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