ラトローブ(英語表記)Benjamin Henry Latrobe

改訂新版 世界大百科事典 「ラトローブ」の意味・わかりやすい解説

ラトローブ
Benjamin Henry Latrobe
生没年:1764-1820

アメリカ最初の職業建築家。イギリスのリーズ近郊生れ。ロンドン実務に就いた後,1796年渡米。フィラデルフィアのペンシルベニア銀行の設計競技入選(1798),正統な古典様式を実現し,アメリカにおけるギリシア復興様式グリーク・リバイバル)の父と呼ばれる。他に同様式でボルティモアのローマ・カトリック大聖堂(1818)を設計アメリカ国会議事堂建設にもたずさわった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラトローブ」の意味・わかりやすい解説

ラトローブ
Latrobe, Benjamin Henry

[生]1764.5.1. リーズ近郊フルネック
[没]1820.9.3. ニューオーリンズ
イギリス生れのアメリカの建築家,エンジニア。ドイツ,イギリスで学んだのち,1796年バージニア州に移住リッチモンドに州刑務所を設計し,純粋のイオニア式オーダーを初めて採用した。 98年フィラデルフィアのペンシルバニア銀行を設計,石造のボールトを載せた円堂の前面ギリシア神殿ファサードをつける様式を初めて紹介する。同市の水門建築 (1811~19) は建築とエンジニアを結合させた秀例。 1803年にジェファーソン大統領から首都の公共建造物調査を依頼され,国会議事堂の完成工事を監督。ボルティモア大聖堂 (05~18) はアメリカ最初の新古典主義様式の傑作

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android