ラブジョイ彗星(読み)らぶじょいすいせい(英語表記)Comet Lovejoy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラブジョイ彗星」の意味・わかりやすい解説

ラブジョイ彗星
らぶじょいすいせい
Comet Lovejoy

オーストラリアのアマチュア天文家ラブジョイTerry Lovejoy(1966― )が発見した5個の彗星の固有名。そのなかでも、2011年12月2日に発見されたC/2011 W3彗星は肉眼的に明るくなると同時に、太陽にきわめて接近したのちも生き延びた彗星(サングレーザー)として有名である。南半球で明るく(最大マイナス3等級からマイナス4等級)雄大な姿をみせ、「2011年クリスマスの大彗星」とよばれた。ほかに、2013年9月7日に発見されたC/2013 R1が2013年11月から12月にかけて北天で4等級の肉眼彗星になった。また、2014年8月17日に発見されたC/2014 Q2は2014年11月から12月にかけて北天で4等級の肉眼彗星になった。

[編集部 2023年12月14日]


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知恵蔵mini 「ラブジョイ彗星」の解説

ラブジョイ彗星

オーストラリアのアマチュア天文家テリー・ラブジョイが発見した幾多の彗星の通称。2011年には、そのうちの一つである「ラブジョイ彗星(C/2011 W3)」が太陽に最接近した。主に南半球で観測され、明るさはマイナス3等級ほどになった(天体の明るさを示す等級は、数字が大きくなるほど暗く、マイナスが大きくなるほど明るいことを示す)。13年には「ラブジョイ彗星(C/2013 R1)」が太陽に接近、11月中旬には6等級前後まで明るくなり、12月23日に太陽に最接近、3等級程度まで明るくなる可能性がある。日本でも同月いっぱいは観測が可能で、その後遠ざかる見込み。再度戻って来ることはなく、見えるのは今回だけと考えられている。

(2013-12-5)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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