ラングベーン(英語表記)Julius Langbehn

改訂新版 世界大百科事典 「ラングベーン」の意味・わかりやすい解説

ラングベーン
Julius Langbehn
生没年:1851-1907

ドイツ文化批評家。1880年代に自然主義やデカダンス思想が外国から流入したのに対抗してドイツ固有の文化のあり方を説いて大きな反響を得た匿名の書《教育者レンブラント》(1890)の著者ヨーロッパの社会改良思想を軽薄なものとみなし,ドイツ人は内面性に生き,素朴な民族精神を重んじることを提唱し,世紀末からナチス台頭まで増殖する保守的民族主義イデオロギーの指標となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android