ランダウ‐ルーマ損失(英語表記)Landau-Rumer loss

法則の辞典 「ランダウ‐ルーマ損失」の解説

ランダウ‐ルーマ損失【Landau-Rumer loss】

固体中の横波の超音波が,熱的に励起されたフォノンによって吸収される現象で,超音波の角振動数 ω と熱フォノンの寿命 τ との積 ωτ≫1を満足する場合である.超音波の横波フォノンが縦波の熱フォノンに吸収された結果,縦波のフォノンにする.この遷移確率から,超音波吸収係数 α は次の式で求められる.

ここで kボルツマン定数*,γ はグリューンアイゼン定数*hプランク定数*vtvl は縦波と横波それぞれの音速である.

ωτ≪1の場合には,超音波は局所的な弾性定数の変化をもたらし,熱フォノンの局所的な平衡分布がこれに追随すると考えると下の式が得られる.これは,アキーザ損失*といわれる.アキーザ損失*も参照.

vs は異方性を無視したときの音速,κ は固体の熱伝導率である.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android