デジタル大辞泉
「リバイバル」の意味・読み・例文・類語
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リバイバル
〘名〙 (revival)
① キリスト教で、信仰復興、宗教復興の意。
信者の信仰が励まされ、未信者が信仰に導かれること。また、そうした宗教運動の起こること。
※
後世への最大遺物(1897)〈
内村鑑三〉一「其時分に東京には奇体な
現象があって、それを名けてリバイバルと云ふたのです」
② 古い映画、演劇、流行歌などを、再び上映・上演すること。「リバイバルソング」
※欧米印象記(1910)〈
中村春雨〉紐育雑記「
マロウと合同して沙翁劇リヴァイバルを企て」
③ 一度、顧みられなくなったものが、また見直されること。再評価。
※夜を待つ人(1963)〈
菊村到〉冷たく甘く「昨年は、いわゆるリバイバルで古典的なもの、〈略〉凝った
装飾ふうな
デザインがよろこばれたようです」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
リバイバル
りばいばる
Revival of Religion
Revivalism
宗教学上、広義には宗派における熱気を伴う信仰復興の意。狭義には、プロテスタントにおける、大ぜいの人々を一か所に集めて説教を行い、聴衆をその場で深い回心にまで導こうとする福音(ふくいん)主義運動のこと。説教者のメッセージは悔い改めと神の恵みを求めて叫ぶ比較的簡単なもので、大衆はある種の高揚状態のなかでそれに答えるように回心する。説教の方法はさまざまであるが、アメリカ西部でのキャンプ・ミーティングの場合のように、熱狂的、暴力的なものになることも少なくなかった。その影響はとくにアメリカで大きく、メソジスト、バプテストの発展を促す一方、伝統的カルビニズムが後退する一因ともなった。アメリカ中を巡回したホイットフィールド、大都市での福音運動を成功させたフィネー、ビジネスの方法や聖歌隊を導入したムーディ、ラジオやテレビなどのマスコミを組織的に利用したビリー・グラハムなどが、その代表的指導者として有名である。
[野村文子]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例