リポ蛋白質(読み)リポタンパクシツ(英語表記)lipoprotein

翻訳|lipoprotein

デジタル大辞泉 「リポ蛋白質」の意味・読み・例文・類語

リポ‐たんぱくしつ【リポ×蛋白質】

lipoprotein脂質と結合した複合たんぱく質。生物体に広く存在し、生体膜を構成するものは不溶性。血液中のものは水溶性で、コレステロールなどの脂質の運搬を行い、分子密度から低比重リポたんぱく質(LDL)・高比重リポたんぱく質(HDL)などに分けられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リポ蛋白質」の意味・わかりやすい解説

リポ蛋白質
リポたんぱくしつ
lipoprotein

細胞膜および血漿中に存在する,脂質と蛋白質の複合体をいう。コレステロール,中性脂肪リン脂質および脂肪酸を含み,その組成は種類によって異なるが,最も重要なのは,体内で種々の脂質成分を各臓器に運搬する働きをする血漿リポ蛋白である。超遠心法による分析では,この血漿リポ蛋白は極高比重リポ蛋白 VHDL,高比重リポ蛋白 HDL,低比重リポ蛋白 LDL,極低比重リポ蛋白 VLDL,カイロミクロンなどに分けられるが,電気泳動法によれば,HDL,VHDLがα1-位,VLDLがプレβ-位,LDLはβ-位,カイロミクロンは原点に,それぞれ泳動分離される。 (→高脂血症 )

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